東京大学本郷キャンパスで突然変異の植物に遭遇
東大で突然変異の植物を見ることができますよ!
東京大学本郷地区キャンパスは約54haの広さだそうです
東京大学は、本郷地区キャンパス、駒場キャンパス、白金台キャンパス、柏キャンパスがあります。その中で、圧倒的な広さを誇る本郷地区キャンパス。このキャンパスには本部が設置されており、ほとんどの学部の後期課程をこのキャンパスで履修します。
本郷地区キャンパスはさらに、本郷/弥生/浅野の3地区に分かれ、それぞれ本郷キャンパス、弥生キャンパス、浅野キャンパスと呼ばれます。本郷キャンパスの大部分は、かつて江戸時代の加賀藩上屋敷によって占められていました。附属病院の場所は、富山藩。弥生/浅野キャンパスは水戸藩でした。
赤門入って右に理学部生物学科の建物があります
赤門はいつも多くの人が記念撮影しています。小学生ぐらいの子供を親らしき人が撮影していることもあります。目標東大!。
さて、この赤門をくぐり右手に折れると、伊藤国際学術研究センターがあります。その横を通り抜けて塀沿いに歩くと、理2号館(理学部生物学科)の歴史を感じさせる学び舎があります。懐徳門から入れば即左側です。その建物の周辺には、変わった植物が植えられていました。
突然変異の緑のバラ
標識の文字を転記します。
ここに植栽の緑花のバラは、コウシンバラ(Rosachinesis)の突然変異である。コウシンバラは、園芸的に広く栽培されているハイブリッド・ティー系統のバラ(一般にバラと認識されているもの)の祖先となった原種の一つ。園芸品種の四季咲き性は、このコウシンバラから由来している。緑の花を咲かせるこの突然変異体は、19世紀から記録のある古い品種であり、表現型そのままにViridiflora(viridis=緑;florus=花)という品種名で知られる。葉が変形して花器官となっていることが、一見してみて取れる表現型である。本品種もコウシンバラ一般と同様に非常に強健で、やはり四季咲き性を示す。
花をご覧ください
椿の変異体「七変化」
標識の文字を転記します。
江戸時代は、奇妙な形態をした変異体に対して、園芸的な価値が認められた希有な時代であった。ここに植栽の椿の1品種「七変化」も、その頃から伝えられている変異体である。
絵柄に、達筆の説明がありましたが、これはその図をご覧ください。*草木気品家雅見(そうもくきひんかがみ)1827年の書物からの抜粋でした。
*『草木奇品家雅見』
『草木奇品家雅見』は文政十年(1827)、種樹家増田金太によって刊行された、斑入りなどの植物の奇品約500点を紹介した図譜。ツバキは26種描かれている。 これまでのツバキの図は花を中心に描かれていたが、『草木奇品家雅見』は斑入りの葉と葉の形状を中心に描いている。
葉をご覧ください。
このほか、イヌムラサキシキブやトケイソウなどの標識もありました。珍しい花がこの建物の周辺に植栽されていますので、お近くにお越しの節は是非ご覧ください。
(文責:大久保 優)